メカニズム
アマルファとは
アマルファはいわゆるアンカー効果で樹脂と金属が接合しています。
たこつぼ状の微細凹凸の内部に入り込んで固化した樹脂は引き抜くことができないため、
破断した時には微細凹凸の内部に残ります。
そのため、破断させるためには樹脂の強度以上の力が必要になります。
樹脂レプリカ作成によるアンカー形状の確認
樹脂・金属接合成形品の金属を溶解させることで、凹凸形状の樹脂によるレプリカが作成できます。
樹脂レプリカをSEMで観察するとキノコ状の樹脂が残っており、
この樹脂の形状から金属と樹脂がアンカー効果で接合していたことがわかります。
AI表面
樹脂側レプリカ面
樹脂・金属密着による封止性能
アマルファによる封止性能は樹脂と金属が密着していることにより発揮されます。
下の写真はアマルファによる樹脂・金属接合断面を10万倍に拡大したSEM画像ですが、界面に空気などが存在せず、樹脂と金属が直接密着していることがわかります。
このように樹脂・金属間に隙間がないため、水や空気が通過することができません。
※樹脂内部に見られる黒い粒は樹脂に添加されているカーボンブラックです。
アマルファによる樹脂・金属接合断面
x100k 100nm微細凹凸内部の分子間力増大効果
様々な凹凸形状において樹脂・金属界面に働く分子間力をスーパーコンピュータで解析したところ、円錐台形状、いわゆるたこつぼ状の細孔の内部で分子間力が増大することが判明しました。
この分子間力増大効果により、ヒートサイクル時などで凹凸内部での樹脂のずれる動きが抑制されることが期待できます。
分子間力 | 0.122J/m2 | 0.115J/m2 | 0.196J/m2 |
---|---|---|---|
アンカー効果 | 0 | 0 | >2.074J/m2 |
TOTAL | 0.122J/m2 | 0.115J/m2 | >2.270J/m2 |