Q.現在のお仕事内容を教えてください。

フロンティア開発室では、新規技術を用いた新規市場の開拓をテーマに取り組んでいます。現在複数のテーマが進行していますが、私は画像認識AIの開発を行っています。画像認識AIは、一般的には自動運転技術やセキュリティカメラによる不審者検出などに活用されはじめています。製造業においても異常検知などに活用されていますが、メックではさらにミクロな領域における有効活用に取り組んでいるところです。これまで表面処理に関する実験を繰り返す中で、社内には膨大な画像データが蓄積されてきました。これをAIで定量化することで新技術に結びつけることができれば、同様に画像を撮影しながらも目視で判定しているような企業様の潜在的なニーズに応えられるのではないかと考えています。

Q.メックを選んだ理由を教えてください。

前職でも外資系化学メーカーに勤めていましたが、国内外への出張が多かったため家庭との両立が難しく、転職を考えるようになりました。また、テクニカルサポートと市場開拓という前職の業務内容は嫌いではなかったのですが、もう少し基礎研究に関われる余地がほしいと感じていました。

メックは、研究開発型企業である点と、女性の活躍が盛んである点に魅力を感じました。社長も、「あえて女性をと意識せず人材重視で選んだ結果、現在の数につながっている」と話されていたので、自然と女性が活躍できる環境になっているのも良いなと思いました。

Q.最もやりがいを感じた取り組みを教えてください。

実際に入社して、薬液の開発ではなくAI開発を行うことになったのは予想外ではありました。前職でも新規開拓を行うなど、新技術の方向性の検討に対する知見を見込んでいただいたようです。とはいえAI開発は未経験でしたので、会社からもバックアップしてもらいながら、産学連携で研究員として大学で学んだり、セミナーに参加したりすることで知識を磨いていきました。コードを書いた経験はなかったので苦労しましたが、やってみると「本当に面白いな」というのは当初から感じていたことです。

まだまだ教わる立場ではありますが、そのなかでも「これはオリジナルのアルゴリズムでは？」「この方向性、今後自分で必ず追求していきたい」と感じる瞬間があって楽しいですね。また、一口に画像と言っても、そこにはさまざまな価値が眠っていると感じます。これまでみんなが一生懸命撮影してきたデータに対して、また新しい価値を与えられる可能性があるというのは、やりがいにつながる部分です。

これまでに基礎研究、試作、ニーズ調査、社外向けPR等、製品化を目指して一つひとつのステップに取り組んできました。展示会等での反響も非常に大きく、まだ作り上げている途中ですが、常に新しいことに挑戦しているワクワク感があります。そして少しずつではありますが、開発品をきっかけに社内外の方々との輪も広がりつつあります。

Q.「メックならでは！」の魅力を教えてください。

メックの従業員は、一人ひとりが自らの課題に真剣に取り組んでいると感じます。そして、その課題に対してチーム内外で活発に議論やアドバイスがなされている場面を社内のあちこちで見かけます。課題を共有・議論し、工夫改善に結びつける、そんな流れが自然にできているのが魅力のひとつだと思います。まだきちんと理解し切れていないかもしれませんが、社是の「仕事を楽しむ」という言葉に込められている想いとは、表面的な楽しさというより、真剣に取り組んだからこそ得られる結果や人間関係を指すのかなと感じています。

Q.今後の目標・展望についてお聞かせください。

現在開発中の製品を採用いただいて、製造業のお役に立てればと考えています。目視でも判別しづらいようなテクスチャ形状もフォローできるミクロレベルの画像認識AIというのは、社会的にも先進的なアプリケーションになるので今後が楽しみです。さらには、AIの基礎技術から新しく構築できれば……とも考えています。現在開発中のものもオリジナルですが、用途を広げる方向性なので、本当にシーズのところから私たちで作れたらもっと面白いかもしれません。