株主・投資家の皆さまへ

メック株式会社
代表取締役社長前田 和夫

株主、投資家の皆さまには、格別のご高配を賜りまして誠にありがたく、厚くお礼申し上げます。

当社は、全てのモノがインターネットに繋がるIoT(Internet of Things)時代の到来や、クルマの自動運転実用化等に代表される幅広いエレクトロニクス分野を支える電子基板や電子部品の高機能化と、生産性向上に必要な工業用特殊薬品を開発、製造、販売することを主要な業務とする、研究開発型の化学メーカーです。世界のニーズに応えるべく、早くからグローバルに事業を展開しています。

基幹となる技術は、

1.金属の表面粗化処理および分子結合による樹脂との密着性向上
2.ディスプレイや半導体パッケージ、電子部品モジュール等に必要な微細配線の形成
3.ニッケル・アルミ等の様々な金属の多様な表面エッチング処理、および異種材料結合技術

これらを応用分野に展開し、今後、新しい社会に求められる技術を生み出し育むために、研究開発力・マーケティング力を高めてまいります。

当社は、台湾、中国、欧州に子会社工場を設置し(中国は蘇州と珠海の2か所、欧州はベルギー)、製造、販売等の業務を自己完結で遂行しています。これら海外子会社では地域におけるお客様の要求に応えるため、幅広い技術サービスも提供しています。研究や技術開発は、現地のニーズを汲み上げつつ、主として日本の本社がこの役割を担っています。当社グループのグローバルネットワークとして、アジアにおいては、台湾・中国市場を上記子会社3社で、韓国、東南アジア、そして日本国内は現状では本社よりカバーしています。また、情報発信源としても重要な米欧については、欧州子会社と本社が連携して活動しています。さらに、新たな東南アジアの需要を取り組み、中国以外でも収益力を強化する目的で、タイの子会社工場の設置準備を進めております。

さて、エレクトロニクス業界は、パソコン、タブレットPCの生産が低迷し、スマートフォンはこれまでの高い成長率に鈍化が見られました。一方、“モノのインターネット”IoT関連の市場は近年急速に成長しており、デバイス類やビッグデータのデータ集積・分析用サーバ、各種センサーの需要が高くなってきています。電子基板業界もエレクトロニクス業界同様の傾向が見られました。

さらに、クルマのエレクトロニクス化が進み、自動運転への実用化が進んでいること、多くの種類のウェアラブル端末が開発されていること、薄型テレビの分野では、その高性能によってさまざまな領域に革新をもたらす可能性がある8Kへの道筋が明確になり、その他さまざまな種類のディスプレイも開発されていること、人口知能やロボット工学の分野の加速度的発展が推進されること等、新しい社会が出現するための大きな転換点となってきています。

このような環境のもと、当社におきましては、種々のイノベーションの過程で顕在化するニーズに的確に応え、革新的なテクノロジーの実用化に貢献できるようなシーズを生み出し育めるよう、独創的な技術開発力にさらに磨きをかけるとともに、エレクトロニクス業界および関連する業界、基幹技術の適用が可能な事業領域についてのグローバルな動向把握と潜在需要の掘り起こしに努め、高い品質の製品と技術サービスを提供してまいります。

当社の薬品では、「EXEシリーズ」が薄型テレビを中心とするICパッケージの高密度化に対応した微細配線形成用で高いシェアを獲得しており、さらに、テレビ以外の製品向けにも採用が始まりました。また、スマートフォンの高い成長率にはやや鈍化がみられるものの、その基板製造工程で幅広く使用される密着向上剤「CZシリーズ」は、サーバやデータセンター用のパッケージ基板向けの需要の増加分とも合わせ、底固く推移しており、また、高い信頼性が要求されるクルマ向けにも広がっています。情報伝達のスピードアップに対応するために、粗化せずに平滑面を維持したままの分子結合による密着向上剤「FlatBONDシリーズ」については、高速伝送分野において採用されました。さらに、金属と樹脂とを直接接合する技術である「アマルファ」は、一部の携帯端末筐体製造工程での使用が漸増いたしました。

当社は、これから大きな成長が期待される、IoTの軸として発達するインターネットのインフラ用や、そこにつながってくるクルマ用、ディスプレイ用や、今後も引き続きますます良い製品を効率よく大量に生産することを求められているスマートフォン用等に、新製品や既存品の改良品を投入することにより、足元の景況感に左右されることなく中長期的な成長戦略を描き、日々の業務を遂行してまいります。また、従前より社外社内・男女の別を問わず、有能な人材による多様な価値観を経営に生かすよう心掛けており、より多くの社会貢献を実施し企業価値を高めるよう努めてまいります。 2015年6月1日から適用が始まったコーポレート・ガバナンス・コードに対しても、すでに満たしている内容も含め、ESG委員会を中心にコードの考えに沿った対応を進めました。今後さらに改善に努めてまいります。

最後に、2016年10月には、事業推進力のさらなる強化を目的として、新研究棟を中心とする尼崎事業所が予定どおり竣工しました。

役員従業員一同、今後とも皆様のご支援・ご期待に沿えるよう全力で取り組んでまいる所存でございますので、なお一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。皆様のご多幸、ご健勝を心よりお祈り申し上げます。

2017年5月

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